第2回定例会で、子どもの貧困に対する市の施策について質問しました。

2017年6月19日 00時44分 | カテゴリー: 活動報告

子どもの貧困率が16.3%にものぼり6人にひとりが貧困状態であること、そして子どもの相対的貧困率はOECD加盟国34か国中で日本は10番目に高いという状況があきらかになり大きな社会問題となっています。そこで、ようやく国は「貧困の連鎖」によって将来を閉ざされることがあってはならない、それは政治の責任であるという認識のもと、子どもの貧困対策を進めるに至っています。2013年に「子供の貧困対策の推進に関する法律」が全会一致で成立し、翌年には「子供の貧困対策に関する大綱」が可決されました。大綱では、『子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、また、貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、必要な環境整備と教育の機会均等を図る子供の貧困対策は極めて重要である』とされ、対策を推進するにあたり、指標を設定したうえで具体的な取組みについて述べられています。

それを受けて内閣府は、地域における子どもの貧困対策の推進に当たって、子ども食堂のような、家でも学校でもなく自分の居場所と思えるような場所を提供する支援を重要視して、「国及び地方公共団体による子どもの居場所づくりを支援する施策」についての調査を行い、5月26日に結果を発表しました。全国で141件の実施事例が報告されています。これは国や地方公共団体による支援を受けたものに限られた数でありますが、国や行政等からの支援は受けず、市民のボランティアで行われている子どもたちの居場所づくりや困窮している家庭への支援活動も活発化しています。

府中市は生活援護課において、子どもの学習支援事業などの施策をおこなってきました。新たに本年4月、子育て支援課に「切れ目のない支援や子どもの貧困などの諸課題に対し組織横断的に取り組むため」として、子ども政策担当が設置されました。国の進める「子どもの居場所づくり」支援のための調査も、市の子ども政策担当設置も、いずれも「子どもの貧困」を可視化し、対策を講じるための施策であると考えます。

子ども政策担当の設置や「子どもの居場所づくり」のための市民の活動といった、子供の貧困問題への対策についての市の認識と方針を質問しました。質疑は以下の通りです。


子どもの貧困問題を市としてどのように捉えているか。今後の取り組みについての考えは。

全ての子どもたちが夢と希望を持って成長していける社会の実現に向けて、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、また、貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、必要な対策を講じていくことが重要である。
新たに設置した「子ども政策担当」を中心に、子どもの生活状況やニーズを的確に把握したうえで、子どもに対する教育の支援や生活の支援、保護者に対する就労の支援や経済的支援など、各分野にわたる様々な貧困対策に関わる施策について組織横断的な連携を図りながら、総合的に展開していく。

「子ども政策担当」の具体的な予定は?

来年度以降、早期に調査ができるよう準備を進めていく。

「子どもの貧困対策に関する大綱」では、学校を窓口として、困難を抱えている家庭の子どもたちを早期の段階で生活支援や福祉制度につなげていくことができるよう、スクールソーシャルワーカーの配置を推進している。府中市のスクールソーシャルワーカー(SSW)の状況について。

本市のSSWは教育センターに非常勤として週1日から3日、学校担当として勤務している。
過去3年間の件数は増加傾向。家庭や家族関係に関する案件が多い。

ボランティアによる学習支援や、いわゆる「子ども食堂」など、地域の居場所作りに取り組む市民や団体があるが、活動の運営への助成についてどのように考えるか。

国やとの支援策や先進自治体の状況を注視しながら、調査、検討する。
今後予定されている調査の他に、行政機関や学校、ボランティア団体等へのヒアリングも検討する。

「子ども政策担当」について、設置の目的や具体的な業務の内容は。
また担当が対象とする子どもの年齢に制限はあるか。「切れ目のない支援」についての考えは?

子どもの貧困対策について関係部署の連絡調整を行い、多様化する子どもの生活状況やニーズを把握し、対策を検討する。また、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を実施する子育て世代包括支援センターの設置など、子どもに関わる諸課題に対応していく。
対象とする子どもの年齢は、子育て世代包括支援センターは未就学児まで、貧困対策については概ね出生時から18歳程度。
子どもや家庭が抱える問題が、多様化、複雑化している中で、年齢の枠にとらわれない対応や、継続性をもった支援が「切れ目のない支援」の充実につながると考える。体制の整備について検討を進めているところである。


子ども政策担当として実施する「子育て世代包括支援センター」の対象が主に未就学児となっていることから、学齢期以上の子どもについては学校のソーシャルワークの必要性が高まるのではないかと思い、子ども政策担当とスクールソーシャルワーカーの役割について細かく質問しました。スクールソーシャルワーカーについては、困っている家庭へのアウトリーチを十分に行うよう要望しました。

また、内閣府が「子どもの居場所づくりを支援する施策」の調査では、都道府県、市区町村で国や地方公共団体による支援を受けて居場所づくりに取り組んでいる141の事例が報告され、「必要とされている居場所づくりに工夫して活用していただきたい」としています。すでに府中市内でも、いわゆる「こども食堂」や学習支援等の居場所づくりの活動を行っている市民や団体があり、そこでは、家庭や学校だけでは出会えない様々な人との関係ができてきていると聞いています。特に大学生のボランティアとの出会いは、身近なロールモデルとして子どもたちに大きな影響を与えているように思います。

団体の悩みとしては、開催する会場が見つからない、運営資金、食材の調達などの他に、必要としている子どもたちへ情報を届けることの難しさが挙げられています。市として、このような居場所を把握した上で学校なども通じて家庭へお知らせ等を通じて伝えることで、必要とする子どもや家庭へ情報を伝えることもでき、支援のきっかけを作ることにつながるとも考えます。そのような意味でも、市が果たす役割は大きいと思います。助成については他市等を参考に早急に検討すべきです。

子どもたちは日々成長していくわけで、子どもの1年、2年はその先の進路や人生に大きな影響を及ぼします。子どもの貧困対策についてよりスピーディーに取り組むことが必要です。