2017年第一回定例会「福島原発事故避難者への支援について」一般質問します

2017年2月22日 01時35分 | カテゴリー: 活動報告

東日本大震災からまもなく6年を迎えようとしています。
しかし今も東京電力福島第一原子力発電所の事故は収束してはおらず、廃炉に向けた作業も計画通りには進んでいません。福島県内では「避難指示区域」外であっても「放射線管理区域」相当の土壌汚染が未だに広い範囲で確認されています。放射線管理区域は、事故以前は原発や病院、研究所など放射線を扱う施設において、訓練を受けた放射線業務従事者が限られた時間しか滞在を許されていない、危険な区域という基準がありました。その基準が緩められているのが現実です。
そういった状況下で、環境への不安がある中、国と福島県は「避難指示区域外避難者」、いわゆる自主避難者への住宅の無償提供を今年3月末で打ち切るとしています。すでに「安全」であるとして、住民の帰還を国と福島県が進めていることの表れですが、安全性への不安は消えず、もとの生活再建への見通しもつかない自主避難者は福島に帰るか、避難を続けるか、別の生活を選ぶかという厳しい選択を迫られています。
福島第一原発の電気は、福島県民ではなく東京に住む私たちが使ってきたものです。取り返しのつかない重大な事故により、自らに責任がないのに、理不尽な避難生活を続けなければならない避難者に対して、市としてどのような支援を行ってきたのでしょうか。また今後、どのような支援をしていくのかを確認するために質問しました。
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■市内の避難者について生活状況や意向の調査は独自に行ったか。

独自に調査などは行っていない。東京都が行っている、都内避難者に対するアンケート調査の結果を踏まえ、状況やニーズ把握に努めている。

■どのような支援を行ってきたか。

市営住宅や高齢者住宅における受入れ、下水道使用料や介護保険料の減免、有料ごみ袋の減免など。

■住民票を府中市内に移していない場合、受けられる行政サービスに差があるか。

強制避難者については原発避難者特例法に基づき、市民と同様の行政サービスを提供しているが、自主避難者については、行政サービスを提供することができず、有料ごみ袋の減免などのサービスに限られる。

■子育てに関する行政サービスで、住民票が市内にない自主避難者への行政サービスはどうか。

リフレッシュ保育事業やトワイライトステイ事業などは、「災害救助法」「原子力災害対策特別措置法」により、利用者負担の減免を併せて実施したが、平成24年9月30日に終了した。

■なぜそのタイミングで事業の提供を打ち切ったのか。理由や、その見解は。

国は被災者への一部負担金免除の対象を「原子力災害特別措置法」の警戒区域等の地域の住民とし、それ以外の住民については平成24年9月30日をもって支援を終了した。それにともない、「災害救助法」の避難者には一定程度の収束ができたこと、民間の子育てサービスが転用できることから事業を終了した。

■他の自治体から転入してきた避難者への支援はどのように行うか。

避難が長期化する中で、被災自治体等からの支援が終了するなど、避難者を取り巻く状況が変化する中、元の生活への復帰や、それに対する課題はそれぞれ異なってくるものと考えられますので、まずはそうした相談に適切に対応する。また民間の支援団体などと連携し、避難者に寄りそった支援を行っていきたい。

■住宅支援が打ち切られる世帯について、今後の居住について把握しているか。

「災害救助法」に基づく応急仮設住宅として提供している高齢者住宅に住む方に対しては引き続き住み続けられるよう対応する。その他は把握していないが、都によると本人の希望で現在の住宅に住み続けるか、都の提供する都営住宅に入居するか選べるようにしていると聞いている。

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答弁を受けて・・・。

国と福島県は、避難指示区域を次々と解除し、今は強制避難とされて住宅を始めとする支援を受けることができている避難者の方にも、いつ解除されるのか支援を打ち切られるのか、という不安を抱えたまま暮らさなくてはならない現状があります。被災地では除染が進んだといっても放射線量は下がりきっていないのが現状です。
国は原子炉等規制法で年間の放射線線量の許容範囲1ミリシーベルトであったところを、福島原発の事故以降20倍引き上げ、次々に避難指示区域を解除しています。ロシアはチェルノブイリの原発事故による住民の「避難の権利」を認め、5ミリシーベルト以上は移住、それより低い1から5ミリシーベルトでも居住が移住を選択できるようにしています。しかし、日本では、避難することを選択するための支援を打ち切っているのです。
府中市へ避難している方の現状を知り、その方たちの生活の基盤として、住宅を確保し、生活を安定させることができるように支援していくことが必要だと考えます。

特に、子育て中の世帯については、放射線量が高く、健康に対して安心が確保できていない地域に戻ることを躊躇する状況があるわけですから、避難している居住地で当たり前の行政サービスを受けられるようにすることが各自治体に求められると思いますが、国の措置と、避難者へのサービスの利用状況を鑑みて支援を打ち切ったとのことでした。

また、昨年9月に東京都独自の施策として、都営住宅の優先入居300戸への募集が始まりましたが、応募資格の権利を得られない避難者が多く、結果的に165世帯が決まったのみでした。これは東京都の自主避難者世帯数717世帯のうちわずか23.2%です。それは、要件が、ひとり親世帯、高齢者、18歳未満の子ども3人以上、小学校入学前の子ども2人以上、といった要件の厳しさに起因します。

実際に避難されている方々の話を伺うと、状況は様々で、母子で避難されている方、高齢の方、家族で避難されている方、それぞれの状況に合わせて支援が必要だと感じました。

いつかは住んでいたところに帰りたいと考えている人、また、もう故郷には帰らず、避難先に住民票を移して移住を決めた方にとっても、原発事故の影響は続いています。いつまで続くかもわかりません。国や福島県が避難指示を解除したら、世間では「もう安全なのに、勝手に、自主的に避難している」という捉え方をされていきます。それは昨年末に横浜市で発覚した自主避難をしている子どもへのいじめ問題をきっかけに各地で同様のいじめ問題が問題となっていることからもあらわれています。

どのように相談に対応するのか、窓口はあるのか、庁内の情報を収集するのか。

民間のどのような支援団体と連携して、どう、寄り添う支援を行うのか。

いつ、どのような体制で対応をするのか。

各部署でそれぞれに任せきりにするのではなく、市としての統一見解として、避難者への支援について検討する機会を作っていただくよう、要望をしました。

 

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