児童扶養手当のまとめ支給の問題とひとり親家庭への支援の充実について一般質問しました。

2016年9月18日 07時45分 | カテゴリー: 活動報告

今年8月に児童扶養手当法が改正され、手当の額が36年ぶりに増額されましたが、
第2子以降の加算にとどまり、その対象となるのは手当を受け取っているひとり親世帯の4割。
この増額による、ひとり親世帯の貧困率の改善はわずか0.9%にとどまりました。
その、児童扶養手当の支給は年3回。4ヵ月に一度支給されるいわゆる「まとめ支給」が
家計管理を難しくしていることが国会でも議論されましたが、改善はされていません。
児童扶養手当をめぐる手続きや、ひとり親世帯への支援について質問しました。

  • 児童扶養手当などの公的支給のまとめ支給についての市の考えは?
    国の制度に基づいて支給している。特に対応策の検討は行っていない。
  • 独自に取組みを始めている自治体もあるが、府中市としてどう考えるか?
    まとめ支給の見直しは法改正が必要であるため、市としては、
    家計相談に関する相談会や講演会の開催、NPO等協力団体等の出張家計相談等、
    家計の安定化に向けた相談支援を充実させるなど研究していく。
  • 現況届は、なぜ来庁して提出しなくてはならないのか?
    児童扶養手当の適正な支給のため、所得状況の確認等について直接聞き取りを
    行い、法の受給要件に該当するかの審査を行うため。
  • 現況届の受付体勢は?
    8月2日からの1週間、4人の職員が個別ブースで対応。平日の9時から17時、
    金曜日は19時30分まで延長。土日は午前中実施。
  • 現況届で確認していることから見えてくるひとり親世帯が抱える問題は?
    非正規雇用者が多いなど経済的な問題が大きく占めている。
    個々の家庭の実情に則した就業支援など総合的な支援を行う必要がある。
  • 相談を受ける中ででひとり親家庭の特徴は?
    子どもの養育に関わる時間が必要であるという理由から、親の就労形態が
    非正規や短時間雇用となり、世帯収入が一般家庭より少ないため、
    就労、転職の相談が多い。
  • 多様化する悩みに対応するために、相談窓口のワンストップ化や、
    NPOや他団体等との連携は考えているか?

    国が進める相談窓口のワンストップ化については、母子・父子自立支援員の
    他に専門的な人材を窓口に配置するなどの条件があるため、今後研究していく。
    ひとり親世帯が抱える課題解決は公的機関だけで対応できない。
    NPO団体等との協働を研究していく。

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現況届は、府中市では夜間や土日も受け付けるなどの配慮はありました。
一番多かったのは日曜日。1時間に1人の職員が対応した人数は9.3人。
平均すると1人当たり5分程度で聞き取りをしていることになります。
直接、持参しなくてはならない理由として「所得や生活状況等について
直接聞き取りを行い、法の受給要件に該当するかについての審査を行うため」、
つまり不正受給を防ぐことが目的とされています。

昨年12月、政府は経済的に厳しい状況に置かれたひとり親家庭等の
自立を応援するため、支援を必要とする家庭に対し、行政の支援が
確実につながる仕組みを整えるとともに、各種支援の一層の充実を
図る必要があることから「ひとり親家庭・多子世帯等自立応援
プロジェクト」を取りまとめました。
その中で、「支援が必要な方に行政サービスが十分に行き届いていない」
そして、「複数の困難な事情を抱えている方が多く、一人ひとりに
寄りそった支援が必要」、といった課題に対応するために、
「相談窓口のワンストップ化の推進」が第一に挙げられ、
窓口で相談員が、寄り添い型の支援を行うことや、現況届の
集中相談期間に、ひとり親が抱える様々な課題悩みを相談できる
体制の構築を支援することが具体的な施策として提唱されています。

障がいのある子どもを一人で育てているお母さんからこんな話を聞きました。
「離婚して、仕事を始め、子育ても大変。子育て支援課以外の
福祉サービスは、自分で調べて問い合わせることが必要でしたが
平日は仕事があり、役所に行くこともままならず、様々な福祉サービスが
あるという情報にたどり着くこともできませんでした。」ということでした。
しかしこのような大変な状況の方でも、必ず現況届には来なくてはなりません。
現況届の機会を不正受給チェックのためでない相談支援のための機会ととらえ、
ひとり親支援を行っているNPO法人等や、弁護士を招いた法律相談など、
専門家を招いての相談会を現況届の時に開催することで、手厚い支援に
つながると考えます。
現況届の期間を「総合支援期間」として困っている方を支援に確実につなげられるよう
要望しました。

今年2月の定例会での子どもの貧困問題についての一般質問にて、
高野市長よりひとり親家庭への支援に係る課題について、
府中市でも様々な問題があることを受け、ひとり親家庭が精神的・
経済的に安定した生活のもとで子どもを健全に育むことができるよう
各種手当の適正な支給や相談体制の充実や支援を推進していく
必要があるとのご答弁をいただいています。
この度、質問するにあたり、市内のひとり親家庭の方から
たくさんの声を聞きました。
「一番大変な時は、生活を送ることだけに精いっぱいで、
自分が必要な情報にたどりつけなかった。」
「暮らしぶりを知る人が見かねて家まで来て、すぐに生活保護の
申請をするように、と言われて驚きました。それくらい困窮して
いたのに、自分でも気づけない状況でした」など。

制度がいくら充実していても、支援を受けるべき家庭に届いて
いなければ意味はありません。困っている家庭に寄りそい、
困難を解決することができる支援につなげることができる
相談体制の拡充と、支援の更なる充実が必要だと考えています。